5分でわかる、ドイツの敬語 4


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こんにちは、EcomのJuliaです。
「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」など、日本語を学ぶ人にとっては「敬語」の正しい使い方を覚えるのがとても難しいです。ただ、英語には敬語がないので他の外国語にも敬語がないとよく思われていますが、ドイツ語には少しだけ敬語があるんですよ。
日本語みたいに色々な言い方はないですけど、相手を呼ぶ時には「Sie」(あなた)と「Du」(君)の二種類があります。
「Sie」を必要とするケースは「Du」より簡単なので、ドイツ語を習い始める人たちは「Sie」の使い方から勉強するはずです。でも友達や若者と話をする時、「Sie」はちょっと冷たい感じがします。そこで今日は、「Sie」と「Du」の使い分けを3つのルールで紹介したいと思います。日本の敬語の考え方とはちょっと違うかもしれませんが、難しく考えすぎないで覚えましょ~。日本の敬語よりは絶対に簡単ですから!(笑)

 

5分でわかる、ドイツの敬語

 

その1:「Sie」の使い方

「Sie」は日本語に訳すと「あなた」や「あなたたち」になります。日本語と同じく、相手に対して敬意があることを表します。そのため、お互いに尊敬していることあるいはオフィスの中での専門家意識などを表すため、会社ではよく「Sie」とファミリーネームを使って呼び合います。長い間一緒に働くと「Sie」から「Du」に代わる場合がありますが、それは後で詳しく説明します。
会社以外では、店のスタッフ、道を聞かれたおばあちゃん、初めて会った大人などには「Sie」を使います。「大人」というのはルール上、16歳以上の人です。
初めて会った人に「Sie」を使った方が良いのかは、自己紹介を聞いていれば分かります。「Ich heiße Peter Müller」(私はミュッラー・ペーターです)と言っていたら、ファミリーネームが入っているので、「Sie」を使うべきだということです。「Ich heiße Peter」(私はペーターです)と、下の名前だけで紹介していたら、「Du」を使っても大丈夫です。

 

その2:「Du」の使い方

さて、次はその「Du」の使い方です。「Du」は「~君(くん)」という意味で、よりクロースな関係を表します。「Du」は年齢に関わらず、家族・友達・生徒の仲間・大学生の仲間といる時にお互いに使います。ドイツ人は「先輩・後輩」の意識が薄く、年齢が違っていても「学生」という同じ立場の集団の意識です。なので、知らない学生でも「Du」と下の名前で呼び合います。当たり前ですが、先生たちにはきちんと丁寧語の「Sie」を使いますよ。ちなみに、年の差が大きくても話し相手が大人なら、丁寧語を使わないと失礼だと思われています。ですので、16歳以下の子供には知らない子でも「Du」を使えばいいわけです。

まだ分かりにくいと思いますので、こちらの例を見て「Du」か「Sie」の使い分けをイメージしてください。

Sie)
※店のスタッフ×お客さん→お互いにSie
※案内所員×観光者→お互いにSie
※会社員×社長→Sie(年齢の差が大きかったら、社長はスタッフにDuを使う時があります)

 

Du)
※両親×自分の子供お互いに「Du」(年齢に関係なく)
※高校生×小学生→お互いにDu
※大学生1年生×大学生3年生→お互いにDu

 

DuとSieの混合)
※子供×大人(他人)→子供は大人に「Sie」、大人は子供に「Du」
※生徒×先生→生徒は先生に「Sie」、先生は生徒に「Du」

さて、3つ目のルールはどんな内容でしょうか!?最後のルールは、「Sie」から「Du」への変化の説明になります。

 

その3:「Sie」から「Du」へ

職場の人たちや初めて会った人たちには「Sie」が使われていますが、特に毎日会う職場で段々と仲が良くなってきた場合、いつまでも「Sie」を使っていると打ち解けてないみたいでおかしいです。その時は「Du」へ変えましょう。けれども、そのタイミングをどうやって見つければいいのでしょうか?
仕事でもプライベートでも、年上の人あるいは自分より長く会社で働いている人から「『Du』を使いましょう」と提案があります。その時から「Du」と「下の名前」を使うようになります(ファミリーネームを使いません)。目下の人から「Du」を使い始めるのは、失礼になるかもしれませんので、タイミングは目上の人に任せましょう。
ところで、オフィスで社長から「Du」を使いましょうと提案があった場合、社長に対して「Du」と言ってもいいですが、だからといって友達同士の関係ではないことをくれぐれも忘れないでくださいね。あと、社長があなたに「Du」を使っても、社長から「Du」を使いましょうと言われていない場合は必ず「Sie」で返事をしましょう。「Sie」から「Du」に変える時は「Ich bin übrigens Julia」 (ちなみに、私がユリアです)と言う場合が多いです。今までファミリーネームを使っていたけど今からはユリアで良いですよ、という意味になります。他には「Nennen Sie mich doch Julia」(ユリアと呼んでくださいね)という言い方もあります。
「Sie」と「Du」はお互いの心の距離の関係を表しているので、お母さんが子供を怒る時に名前ではなく、たまに丁寧語のファミリーネームを付けて子供のことを呼びます。急に「Peter」から「Herr Meier」(Dear Mr Meier)と言われたら、子供は何かまずいことがばれて怒られるのだとすぐに分かります!私もよくお母さんから「Frau」(女性の「〇〇さん」)と呼ばれていました…。良い子だったのに!(笑)

今回の記事いかがでしたか?
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4 thoughts on “5分でわかる、ドイツの敬語

  • falan

    はじめまして
    青春時代を過ごしたドイツがなつかしくなって、ドイツ語学習のページを検索しているうちにたどり着きました。
    とても楽しくて勉強になるサイトですね。

    Eisenhüttenstadtという町の製鉄所で働いていましたが、労働者同士は最初からdutzenでした。 技師に対してはSieを使っていたかもしれませんが。

    ドレスデンはステキな街ですね。私が暮らしていたAWH3(Arbeiterwohnheim3)の上の階にホテルに勤めている研修生たちがいて、そのうちの一人の女の子と仲良くなりました。彼女がドレスデン出身で何度も訪れました。

    ゼンパーオーパが再建されたばかりの頃です。その後、東西の壁がなくなってからも何度か訪れています。年を取るほどOstalgieが深まっています。

    • Julia
      Julia Post author

      Falanさん、始めました。そして、こちらのブログへようこそ!
      製鉄所は大変そうな仕事ですが、とても興味深い職場ですね。製鉄所はSiezenより、duzenを使いそうです。一般的にduzenが使われた場合、技師に対してもduzenでよかったと思いますよ。
      中がいいドレスデン人と出会って、よかったです! もちろん私がドレスデン生まれで、私にとって、ドイツの中には、一番きれいな街だと思っています。
      Falanさんはドイツ人みたいに、Ostalgieを感じていますね。 ぜひいつでも遊びに来てくださいね。

  • すぐる

    はじめまして。
    私もドイツ語のduとSieの使い方に興味があって、実際にドイツで生活された方のブログなど、ネットでいろいろ調べています。
    大人同士では「お互いにSie」か「お互いにdu」のどちらかというのが特徴的で、世界的に見て特殊という感じもしますね(このルールになったのは1960年代以降で、それ以前は目上にはSie、目下にはduということが多かったようです)。一見すっきりしたように見えますが、ドイツ人でもどっちを使うべきか迷うことも多いそうです。ドイツ語を話す国は6か国あって、多くの方言があり、ドイツも東西に分断された時代があったこともあって、地域差があり、またみんながルールを守ってるとも限らないみたいです。上司×部下でもお互いにduかお互いにSieのいずれかが基本ですが(Sieのほうが多いらしい)、中には上司が一方的にduで部下はその上司にSieというケースもあります。「Duで話しましょう」と持ちかけることなく成り行きでduに変わってしまってる場合もあるらしいです。
    若者はduばっかり使う傾向が強く、若者同士なら道端であった人にもduを使うのは普通みたいです。若者同士の客×店員の場合もduを使うことがよくあるらしいです。若者は見知らぬ人からduで話しかけられることに抵抗を感じないという人がほとんどでしょうね。今まで見知らぬ人にもduで通していた若者が「見知らぬ人Sieを使う」という行動パターンにうまく切り替えられるかは疑問ですね。将来ドイツ語がどうなるかが気になります。北欧のようにほとんどの場合duを使うようになる可能性、あと、若者は目上の人にだけSieを使ってきたため「Sie=目上」というイメージがあり、自分より年下に対して「16歳以上にはSieを使う」という感覚はないんじゃないかと思います。上下による使い分けが少し復活する可能性もありそうですね。

    • Julia
      Julia Post author

      すぐるさん、
      興味深いコメント、ありがとうございました。ドイツの警護、詳しいですね!
      すぐるさんが言った通りに「du」と「Sie」の使い方はドイツ人にとっても難しいです。ドレスデンの出身で、年上の人は例以外なしで、「Sie」を使われていましたが、フランクフルトに引っ越しして、「Sie」よりも、知らない人に「du」でよく話しかけられています。
      フランクフルトは国際的で英語の影響かもしれませんけどね。