ドイツ、オーバーウルゼルで見つけた『謝肉祭の井戸』

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皆さん、お元気ですか?Ecomのユリアです。最近ドイツも天気が良くなってきましたよ。せっかくなのでこの前は、お祖母ちゃんと待ち合わせしてヘッセン州にあるOberurselに行ってきました!
Oberursel(オバーウルセル)はフランクフルトから30分離れた所にある、人口4万5千人の街です。Oberurselの見どころは、昔ながらの木骨組の家がたくさんある旧市街です。ドイツ人はこのような古い旧市街は見慣れているといっても、Oberurselの町は特に綺麗で、ドイツ人でもびっくりして感動します。
ですが今日は建築の話ではなく、私の目に止まった面白いものを紹介しようと思います。
お祖母ちゃんと歩いていると、こちらの井戸の彫刻が見つかりました。

 

ドイツ、オーバーウルゼルで見つけた『謝肉祭の井戸』

 

ピエロがベルを鳴らしながら、ロバに乗った女性を誘導しています。あまりにも違和感がある組み合わせだったので、もうちょっと詳しく見てみました。

 

ドイツ、オーバーウルゼルで見つけた『謝肉祭の井戸』

 

女性はマスクをかぶってロバに乗っているので、バカにされている感じがしますね。ロバの足元には説明が書いているので、翻訳してみます。

 

ドイツ、オーバーウルゼルで見つけた『謝肉祭の井戸』

 

“In Oberursel galt es bis 1703 als Brauch, das seine Frau, die ihren Ehemann geschlagen hatte, am Fastnachtsdienstaf rittlings (=rückwärts) auf einen Esel gesetzt und von ihrem Mann oder einem eigens dafür bezahlten „Weibermeister“ durch den Ort geführt wurde. Mit diesem Rügebrauch (Rüge= Bestrafung), die gegen die damals HERRschende Ordnung verstoßen hatten, bestraft.
Dieses Brunnenmotiv ist bis heute umstritten.“
「1703年まで、謝肉祭の火曜日にOberurselでは自分の夫を叩いた女性をロバに座らせ、男性がロバと女性の町に連れ回す習慣がありました。こちらの批難すべき習慣は、当時あった(男性優位の)支配的な秩序を侵害した人に対する罰でした。こちらの井戸の画は、今でも議論の余地があります。」

1703年といったら大分昔なので歴史的価値もあるのでこの井戸は残しても大丈夫だと思いますが、女性の人権の観点から反対する人も出てくるでしょうね。
個人的には、これもまた町の歴史の部分の一つなので、観光者に紹介しても良いと思っています。「もうこのような時代に戻らないようにしよう」というメッセージを込めた、リマインダーとしての役割もできると思いますよ。

 

こちらの彫刻は「Fastnachtsbrunnen」(謝肉祭の井戸)と呼ばれていて、Wiederholtstraßeとの道にあります。Oberurselには他にもたくさん綺麗な井戸があるので、もしフランクフルトへ行く機会があれば、日帰りでOberurselで過ごしてみても良いと思います。その時は、色んな井戸を探してみたらきっと楽しいですよ!

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