ドイツのことわざ:一般消費者のオットー

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Hier ist Julia von Ecom. みなさんお元気ですか?今日はドイツ語のとてもユニークな言葉を紹介します。雑誌などでもよく目にする表現なので、覚えておいて損はないと思いますよ。

 

第22回
「Der Otto Normalverbraucher」
(一般消費者のオットー)

ドイツのことわざ:一般消費者のオットー

 
「Otto」は昔の一般的なドイツ人の名前で、「Normalverbraucher」は「一般」、「Der Verbraucher」は消費者です。
「Der Otto Normalverbraucher」は以前のブログで説明した「Max Mustermann」と似たような存在で、日本語の「山田太郎」あるいは英語の「ジョン・スミス」みたいなものです。

ただ、「Max Mustermann」は書類などの例文で出てくる人の名前ですが、「Otto Mustermann」は会話中にも普通に出てきます。その深い意味を知るために、言葉の由来を見てみましょう。
1948年に「Berliner Ballade」(ベルリンのバラッド)という映画が公開されました。その映画の中で「Otto Normalverbraucher」という名前の国防軍人が登場します。

彼は第二次大戦の後にベルリンの実家へ帰ってきますが、戦争でベルリンは破壊されて、食べ物もほとんどなく、飢餓が起きていました。そのため食料は配給制度により分配されていて、どれだけの食べ物をもらえるかは生活状況によって変わりました。

例えば妊婦や労働者、戦争で傷を負った人などは栄養が必要なのでより多くの配給切符をもらえました。ですが、Ottoさんのような一般男性は全く特典がない人、つまり「der Normalverbraucher」でした。

この映画から、過大な要求を持たない人、特別な期待を抱いていない人を「Otto Normalverbraucher」と呼ぶようになりました。

よく専門雑誌などで、「普通にその製品が使いたいだけ」のお客さんは「Otto Normalverbraucher」と言われます。マニアックな人やこだわりの強い人の反対ですね。

 

☆使用例☆

「Dies ist ein einfaches Auto, ohne großen Extras. Perfekt für den Ottonormalverbraucher」

(この車はシンプルで、特にオプションがなくて、一般的消費者には丁度良い車です)

 

私も大抵の商品やサービスには特別なオプションは別に必要ないので「Otto Normalverbraucher」の一人ですね。女性なら「Lisa Normalverbraucher」などになるのでしょうか(笑)

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