ドイツの道で見かける金色の石「Stolpersteine」(躓きの石)について

staff02Guten Tag ihr Lieben! お元気ですか?
ドイツはどんどん寒くなってきて、ドイツの地方でも雪が降るニュースが増えてきました。
私も暖かいお茶飲みながら、こちらのブログを書いています。

stolperstein_else_liebermann_von_wahlendorf_berlin_budapester_strasseドイツに来たことがある人は、知っていると思いますが、
ドイツの町を歩くと、たまに地面に金色の石が埋め込んであるのを目にします。
飾りということで、私は何年間その石を無視していました。
ですが、最近詳しくその石を見たとき、石にはある人の個人情報が書いてあります。
「Hier wohnte…」(〇〇さんはここに住んでいました)、
Geburtsdatum (出生年月日)
が書いてあったので、有名な人の情報だと思っていましたが、読み続いたときに「あら!deportiert?? 送還された?」、その方はが強制収容所に還された日付も書いてありました。
「Deportiert」(強制送還された)を聞くと、やはりユダヤ人の方、あるいは共産主義者や政敵だったとすぐわかります。
その金色の石の情報は、どのように強制送還された人だったかはわからなくて、その石について自分なりに調べてきました。

その道路に埋め込まれた金色の石は、ドイツだけではなく、ヨーロッパ中で見つかるようです。
その石の名は「Stolperstein」と言われています。「stolpern」は「躓く」の意味で、「Stein」は「石」で、「躓きの石」ということになります。
一般的に「Stolperstein」は「お邪魔」なことの意味をしていますが、こちらの場合は何気なく歩くときに「あら!」と思って、止まってしまう石のことですね。
たしかに、金色の石は目立つので、なんだろうと思って、その石を詳しく見ますね。

こうした「Stolpersteine」は、1992年から始まったアートプロジェクトで、ヨーロッパ中に、なんと5万6千個の石がちょくちょく置いてあります。
その石は普通のユダヤ人大虐殺記念館と違って、殺された人、差別された人が住んでいた場所の近くに置いてあります。
一般的なメモリアル記念館は公有地などにおいてあって、日常生活にはあまり関係ないです。「Stoplersteine」は日常生活に通る道を使って、しかもその殺された人の情報を書いてあって、実際に住んでいた場所に置くと、最も印象が強く残るメモリアル(記念碑)になります。
私は何年間このような金色の石を気にしていなくて、こんなに深い意味があったということで、びっくりしました。 私には、本当に躓きの石でした。

ドレスデンにも、フランクフルトにも、たくさんの「Stolpersteine」が道で使われているので、もし見つけたら、その歴史を考えてみるのもいいですね。
ちなみに、 ドイツ語と英語のウェブサイトがあるので、自分の近くにある躓きの石
を探したら、役に立ちます。
こちらのウェブサイトです。
http://www.stolpersteine.eu/

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