ドイツ語の身近な慣用句、Schwein haben (豚を持つ)

みんなさん、guten Tag! Wie geht es Ihnen? イーコムのユリアです。今日はドイツで動物の世界から来た慣用句(フレーズ)を紹介したいと思います。ドイツで一般的な動物と言えば「das Schwein」(豚)です。今回は「Schwein haben」 (豚を持つ)を紹介します。

直訳: 豚を持つ
意味: 巡り合わせが良い・運が向く

「Ds Schwein」は「豚」で、「haben」という動詞は「ある」や「持つ」で、「Schwein haben」は「豚を持つ」となります。
牧場を持つならば、豚も当然もいますが、それ以外、誰がどんな状態で豚を持っているのでしょうか。豚は、ドイツだけでなくヨーロッパ中で、福のシンボルです。そのため、「Schwein haben」は不幸の時に、特に運がよくないときに「巡り合わせが良い・運が向く」との意味を持ちます。
ちなみに、どうして運気に「豚」が出てきたか。様々な理由がありますが、一つの考えは、中世の時代に運動競技の残念賞で、豚をもらいました。運動競技は勝っていないのに、それでも豚をもらえたのはとてもラッキーでした。
他の理由も中世からきていて、トランプゲームのエースは「die Sau」(雌豚)だといわれて、最強のエースをもらった時だったので「運が向いている」と豚がつながりました。
3つ目の理由は、飢饉のときに、昔の頃を思い出し「あの当時の豚を持っていたら・・・」との考えがあり、豚を幸運と捉えました。
そのため、「das Schwein」は、ドイツでは日本の福の神のようなもので、「Schwein haben」は予想せずにラッキーだったときには、使えます。
なお、「Schwein gehabt」として、よく過去形で使われています。

実際の使用例を見てみましょう:

A: Habt ihr denn eure Hausaufgaben gemacht? (ね、宿題をしましたか)
B: Nein, die habe ich total vergessen! (あら!全く忘れてしまいました)
C: Ach, die Lehrerin ist doch heute krank, morgen reicht auch. (いいですよ。先生は今日病気で休んでいるから。 明日でもいいですよ。)
B: Da habe ich ja noch mal Schwein gehabt! (よかった!豚をもらったよ!)

 

こちらの会話には、Bさんは宿題をしなくて、困っていました。ですが、運よく、担当の先生が病気で、Bさんは「ラッキー」でした。 そのような「ラッキー」だと思う状態に今回のフレーズが使えます。

いかがでしたか?
「Da habe ich ja noch mal Schwein gehabt!」という風に、フレーズとして覚えてしまうと、何かの時にとっさに口に出てくると思いますよ。

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