日本では当然な行動でも、フランスでは失礼扱いされてしまうマナーもあったりします。なので、皆さんにはぜひ気をつけてほしいです。フランス式マナーを守って、逆にフランス人をあっと驚かせましょう!
1)プライベートの待ち合わせには少し遅れてあげてください!
驚くかもしれませんが、フランス人の家に誘われた時は必ず遅れて行ってあげてください。大体10~15分くらいなぜかと言うと…皆さんは家に友人を招待する時に、片付けや食事の準備でドタバタした経験はありませんか?
まさに、この慌ただしい時間ギリギリの10数分間、少しの余裕をホストに持ってもらうためにわざと遅刻をするのです!準備がまだ終わっていない時に到着したら、招いた方も招かれた方もお互い気まずいですからね。
この状況を避けるための「遅刻ルール」が、フランスでは暗黙の了解とされています。時間ピッタシに到着しても失礼になりますのでご注意ください!
もちろん、遅れすぎもNGですよ。大体10~15分くらいを目安に、正確に遅刻してくださいね(笑)
また、この「遅刻ルール」は家に招待された時のみのルールです。外食などの時は、相手を店の外で待たせないように。もちろんビジネスの時も、待ち合わせには絶対遅刻してはいけません。
なおフランス人とデートの場合、女性は遅れてもいいですが男性は絶対NGです。
わからない場合は「いつお宅に到着すれば良いでしょうか?」A quelle heure puis-je arriver chez vous?(ア・ケル・エーゴ・プイジュ・アリヴェ・チェ・ブ?)と聞いてみてくださいね。
2)タバコは控えた方がいい文化です。
最近の日本の方は、あまりタバコを吸わないイメージがあるので大丈夫かとは思いますが、紹介させてください。
日本とフランスのタバコの扱いはかなり違います。
フランスではタバコを吸う人がとても多い(ちなみにフランスではタバコを「全く吸わない」、「たまに吸う」、「よく吸う」の3つに分けると、「たまに吸う」のグループが一番多いかも知れません!)です
しかし、公共施設内はどこでも、喫煙が禁止されています。クラブやレストランでも絶対に吸ってはいけません。ただ、道や歩きながらタバコを吸うのはオッケーです(ここが一番日本と違うところですね。)
なので、人の家に行っても簡単にタバコを吸わないでくださいね。家の中でタバコを吸っても許される場所は、バルコニーとキッチンだけです。(キッチンは吸ってもいいか、その家の人に聞く必要がありますが、バルコニーだったら聞かなくても大丈夫です。)とにかく、テーブルの席で吸わないでくださいね。^_^
フランス語で、「どこでタバコが吸えますか?」はOù puis-je fumer ? (ウ・プイジュ・フメー?)です。また「キッチンで、もしくは、バルコニーで吸わせてもらっても大丈夫ですか?」はPuis-je fumer dans la cuisine? / sur le balcon?(プイジュ・フメー・ダン・ラ・クイジヌ?ス・ロ・バルコン?)となります。
3)食事の途中でテーブルを離れる時は一言、説明を。
皆が食事を食べ終わる前に、途中でテーブルを離れることをSe lever de table 「ソ・ロべ・ド・タブル」と言います。これはフランスの礼儀に反する行為です。
フランス人にとって、食事の時間は一日の中でとても有意義な時間という意識が強いです。食べること自体がもちろん大事なのですが、「相手と一緒に時間を過ごせるチャンス」というもっと大事な意味があるからですね。
ですので、自分だけが食べ終わって、何かの理由があっても、状況を言わないで、テーブルを離れてしまうと、「あなたのこと、どうでもいい」という意味になってしまい、大きな誤解を生んでしまうかもしれませんね…
電話が鳴ってきた時やお手洗いへ行きたい時などはJe reviens(ジョ・ロヴィアン)「帰ってきます」と言ってくださいね~
もし仕事の関係で行かなくてはいけないなど、どうしても先にテーブルを離れたいのであれば、「テーブルをお先に失礼しても大丈夫でしょうか?」
「Est ce que je peux sortir de table ?」
(エスク・ジョ・ポー・ソーティル・ド・タブル?)
「Puis-je peux sortir de table s’il vous plait?」
プイジュ・ソーティル・ド・タブル・シル・ブ・プレ?:
などと、必ず一声かけましょう!相手も理解してくれるはずです。
4)プレゼントは早めに開けて喜びを共有しましょう。
プレゼントをもらった時は、フランス人はその場ですぐに、包装をといて、開けようとする人が多いですね。
もらった時に開けることは、フランス人の目からすると「あなたのプレゼントを楽しみにしています」「もう待ち切れないです」「皆とプレゼントをもらった喜びを共有したいです」といったようなワクワクや嬉しさの感情表現になります。ですが皆さん、注意が必要です。
これはどこでも共通だと思いますが、プレゼントが本当に欲しいものでなかった場合やつまらないものだった場合、がっかりした気持ちを表情に出さないでくださいねフランス人はとっても性格が顔にでると言われていますが、こうした点は気を使っています。もちろん、こうした相手の気持ちを立てるのは、フランス人より日本人の人の方が得意だと思います。
ただ、フランスで、プレゼントはもらった時にすぐ開けると言いましたが、フランス人はいつも、Est–ce que je peux l’ouvrir tout de suite ?(エスク・ジョ・ポ・ルブリー・ツ・ド・シュイテト?)「今開けても大丈夫ですか」と、相手に了解をもらいます。なぜなら、一応なにかタイミングを重視したものでないかを暗に確認をするためです。
例えば、もし好きな人がバーズデーパーティーを利用してプレゼントで告白しようとしていたら、その場で開けてしまうとみんなにばれてしまいますからね。(日本でもあると思いますが、フランス人もこういう企画をするのが好きです。)
その場合はOuvre le après s’il te plait.(ウヴォ・ロ・アプレ・シル・ト・プレ)「後で開けてね」と言う返事が来るはずです。
5)La Bise ラ・ビズ(キス)をする(最近は、合意の上でするように変化)
フランスでは、友達、知り合い、親戚に会った時は女性、男性に関わらず「La Bise」をします。
これはお互いのほっぺったを近付けたフランス人の挨拶のやり方です。本当の口づけのキスとは違いますよ!
地域によって数が変わったりします。(2回~4回まで)フランス人、全員が毎日「La bise」であいさつをするので、日本人の皆さんにとっては少し抵抗があるかもしれませんが、フランスの日常的な挨拶です。
私も「La bise」文化がとても好きで^w^大学の外で先生方に会ったら「La bise」をしてました(笑)。
ですが、フランスでも宗教や民族の多様化が進んできたことも受けて、私は先に相手の気持ちを、
オン・ソフェ・ラ・ビズッ?:On se fait la bise ?
「la bise をしましょうか?」と相手に聞いて、相手の了承があれば“キス”をすることにしています。
日本であまりなじみのないLa bise文化は、>以前の記事<で詳しく紹介しましたので、参考にしてくださいね。
以上、5つのマナーを紹介しましたが、いかがでしたか?
日本人のマナーと同じものから、全く異なったものまで、役に立ちそうなものを紹介しました。
言語も文化の一つにすぎません!フランス語を学習しようとしている方はもちろん、外国の文化を知ることはとても楽しいことですので、ぜひ、覚えて下さいね~。