皆さん、Wie geht es Ihnen? Ecomのユリアです。
ドイツ人の特徴と言えば、やはり「堅実」「安定」といった言葉が浮かぶと思います。何かを決める前には、きちんと確認してからしか動きません。将来のリスクに備えることは、ドイツ人らしい性格です。
そのような国民が多いため、ドイツの保険システムはとてもしっかりしています。強制保険だけでなく、任意保険も色々とあります。中にはあまりにも多数のドイツ人が使っているので、強制と思われている任意保険もあります。その一つが“Die private Haftpflichtversicherung“(個人賠償責任保険)です。
この前、法律を勉強している日本人の友達と会った時、私が見た番組について話をしました。
バイトを頑張ってとても高い鞄を買った高校生が、その鞄をスクールバッグにして学校に持って行きました。しかし、ある友人がたまたまその鞄を壊してしまいました。友人は鞄の代金を支払おうとしましたが、鞄の値段を聞いてショックをうけて、その鞄が壊れたのを買った人のせいにしようとしました。
もちろんそんなに高い鞄を学校に持っていくのもどうかとは思いますが(笑)、どうして日本でこれが問題になるのか、私にはあまりわかりませんでした。なぜなら、ドイツのように保険が払われるだろうと思ったからです。ただ、その友達の話によると、日本で“Die private Haftpflichtversicherung“(個人賠償責任保険)はあまり使われていないそうです。日本のデータはわかりませんが、ドイツでは85%の人が“Die private Haftpflichtversicherung“を持っています。
ドイツの法律では、自分の引き起こした被害には、自分で責任を持たなければいけません。小さい物なら金額はそこまで高くないですが、もし今回の鞄のような被害が起きた時の罰金を考えると、“Die private Haftpflichtversicherung“があった方が良いですね。しかもとても安いので、ドイツ人がこれに契約しない理由はありません。
一体どれくらい安いのか、こちらの例を見てください。
保険契約者:35歳の大人とその子供を含めた家族
被害金額:1千万ユーロ(約10億円)
1年につき保険料:40ユーロ~60ユーロ(約4千~6千円)
10億円まで払ってもらえるのに、保険料は年間で5千円くらいです。とてもお得ではないですか?事故を起こした時の被害者の医療代、火事で壊れてしまったビルの修理代、歩行者への賠償金・・・いつ何が起こるかわからないので、とても役に立つ保険ですね。
ちなみにドイツでこちらの個人賠償責任保険は義務ではないですが、例えば家を借りるときに契約を要求する大家さんも多くいます。なので、もしドイツに住む機会があれば、ドイツの“Die private Haftpflichtversicherung“(個人賠償責任保険)に加入してはいかがでしょうか。