ドイツの名文、諺『選択を行う者は、苦痛を味わう』

Julia Ecom(イーコム)
こんにちは、EcomのJuliaです。

男性の皆さん、女性と買い物に行くのは大変ではないですか?(笑)

男の人は良い物を見つけるとすぐに買って買い物は終わります。

でも女性の場合は、たとえ良いカバンや靴を見つけても、買うかどうかはすぐに決めません。

他の店と値段やデザインを比べに行きます。

でもたいてい、チョイスが多すぎて何を買ったら良いのかもっとわからなくなってしまいます(笑)

女性はそうやってよく「大変大変」など言ったりする経験はないですか?

チョイスが多いのは良いことに見えますが、どうして負担になるのでしょうか?

 

第29回
『Wer die Wahl hat, hat die Qual.』
(選択を行う者は、苦痛を味わう)

意味:
「選択の自由には、苦労がついてまわる」という意味ですね。

人間は自由に選択したがる傾向がありますが、実際にチョイスがたくさんあると、「どちらがいいの?」と悩んでしまいます。

それを表しているのが、このフレーズです。

ドイツ人はこの言葉を、二つのタイミングで使います。

一つ目の使い方は、ある選択が全て良くて、どれが良いかわからない時です。

例えば会社に入る時に「BMW」か「Benz」のどちらを選ぶかで悩むとします。

二つとも良いチョイスなので、逆に決められないということです。

他にも、日常生活でも使えます。例えば友達の家におやつの時間に遊びに行って「コーヒーかお茶、どっちがいい?」「えーと、お茶でお願いします」「どんなお茶がいい?紅茶?ハーブ?」「ハーブで」「どんなハーブ?ミント?それとも…」という風に決めることは、欧米では多いです。

ドイツ人は「選択がないのは、サービスが悪い証拠」と考えていますが、サービスが良すぎて決めにくくなると、困ってしまいますよね。

難しい問題です。

二つめの使い方は、誰かに対してうらやましい気持ちを持っている場合です。

例えばある人が、ベルリンの大学に行くかフランクフルトの大学に行くか迷っているとします。

その人はずーっと「どうしよう…大変大変」と言っています。でもこちらにとっては、両方とも良いチョイスだから、どっちを選んでも良くない?と思います。

相手の問題があまり理解できないんですね。

手伝おうと思って「ベルリンが良いんじゃない?」と言ってみても「いや、ベルリンに行ったら奨学金をもらえない!」と言われて、「じゃあ、フランクフルトで!」と言っても「だけど、あっちは生活費が高いです!奨学金をもらっても、全部家賃のために使うのは嫌だな。」と返されます。

こういう時に「かわいそうに!『Wer die Wahl hat, hat die Qual.』」と言えます。

生活のクオリティーは選択の量で決められると言われます。

でも、チョイスがない方がもっと楽な場合もありますよね。

皆さんは最近、何か決められないことで悩んだりしましたか?

私が最後に悩んだのは、家族のためのクリスマスプレセントを選んでいる時でしたね…(笑)

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