Всем привет! みなさん、こんにちは!Ecomのユリヤです。
本州以南の皆様は、そろそろ暑さにまいってくるころでしょうか?
そんな皆さんに、涼し気になるかはわかりませんが、北国ロシアからのちょっとしたニュースをお届けします。
ロシアではここ数年、日本のキラキラネームとも言うような、子どもに気味の悪い名前を付ける親が増えているニュースがあり、プーチン大統領が新しい法律を出しました。
ずばり『子どもの保護のために変な名前は付けさせない法律』です。
と一言で言ってもわかりにくいと思うので、もともとロシアはどのようにして子どもに名前を付けるかということから始めましょう。
1917年のロシア革命以前(旧ソ連より前)は、ロシアで主流派の正教会のカレンダーで誕生日が近い聖人から名前を選ぶのが習慣でした。
例えば、アナスタシアであったり、アンナであったり、ヒョードルやウラジーミルだったりします。
そうした聖人の名前を付けることで、生涯その聖人がその子を守ってくれると信じられていたためです。
当然それは、〇月に生まれたから、この聖人と一緒。と教会で決めていたわけです。
ちなみに、そうした旧ソ連より前の時代には、誕生日の代わりに、名前をお借りしたイミニーヌィ(その聖人の日)を祝いました。
ただロシア革命後のソ連時代には、これまでにあった一切の宗教が禁止されていったため、みんな単純に響きがよい名前や、詩人、作家の名前を付けたり、亡くなった親戚の名前を付けたりしていました。ちなみに、ソ連時代に生まれた私は7月(Июль)に生まれたということでЮлия(ユリヤ)となりましたが、父の祖母でユリヤという感じの良い人がいたというのも理由に一つでした。
私は80年代の生まれですが、1920年代、1930年代の生まれの人には、ロシア革命の出来事や人にちなんだ変わった名前がたくさんありました。
例えば、
・ヴラジーミル・レーニンの省略であるВладлен(ヴラッドレン)、
・10月革命にちなんで Октябрина(オクティアブリーナ)、マルクス、エンゲリス、レーニン。
・10月革命の頭文字をとって Мэлор (Маркс Энгельс Ленин Октябрьская Революция) 、
・スターリンの女性系でСталина(スタリーナ)
などなど。
ガガーリンが宇宙に飛んだ時は一気にユーリ君が多くなったのも事実です。
まあ、こういう名前はロシア革命直後の20年代~30年代が主でしたが、名前付けの習慣はソ連終盤のペレストロイカまで続きました。
ちなみに、化学オタクのご両親はエレクトロン君、アトム君などの名前を今もつける人がいます。
ペレストロイカ後は外国文化が急速に入ってきたせいもあって、あえて外国の名前を選んだり、それこそ昔のように聖人で名前を付けたりする人も出てきましたが、最近は比較的に普通の名前で落ち着いている人がほとんどです。
ところが!ところが!
子供に、
・БОЧ рВФ 260602 («Биологический объект человека рода Ворониных — Фроловых, родившийся 26 июня 2002 года»)
(2002年6月26日に生まれた生物学的なオブジェクトである人間ボロニン・フロロフ科)という名前を付けたいと思った両親や、
・ハリーポッターに出てくる悪人のヴォルデモートという名や、
・悪魔の名前とされているルシファーという名前
を付ける両親がいらっしゃるのですね。
どういう考えでそういう名前にしようと思ったかはわかりませんが、とにかく子ども保護協会が黙っていなかったわけです。
そこで、プーチン大統領はこのような名前は禁止する法律 を出しました。詳しく説明しませんが、簡単には、悪口、番号、悪い意味の言葉を含んだ名前はだめだということです。
個人的には賛成ですが、ロシアで起きた、このキラキラネームとも言えない気持ち悪い名前問題、皆さんいかがでしょうか?v