ドイツのトランプ由来の表現、『あらら、君は緑の九だ!』(Ach du grüne Neune!) 

みんなさん、Guten Tag! Wie geht es Ihnen? イーコムのユリアです。
今日は、年寄の人たちがよく使っているフレーズを紹介したいと思います。もちろんドイツ人の若者も、こちらの慣用句を使っていますが、やや古いドイツ語表現です。それは、「Ach du grüne Neune!」です。

直訳:あら、緑の九だ!
意味:「 オーマイガー」、びっくりする時の呼び出し

「die Neun」は数字の「9」で、「grün」は「緑」です。「die grüne Neun」は「緑の9」の意味になります。「Ach」は「あら」として翻訳ができます。その結果、「Ach du grüne Neune!」は、「あら、緑の9だ!」が直訳になります。

ですが、どうして緑の9を呼ぶのでしょうか?
9はドイツ語で特別な意味あるのでしょうか?
緑は色いがい、他の意味があるのでしょうか?
こちらの慣用句は想像しにくいので、こちらのフレーズの元を紹介します。

昔、ドイツの縁日には、よく占い師がいました。基本トランプカードを使い、カードの組み合わせによって将来を予言します。

ただ、ドイツでは昔から一番運の悪いと言われるトランプカードがあります。それが「Pik 9」(スペードの9)なのです。
占いで「Pik 9」(スペードの9)が出ると、悪い占い結果だと聞かなくてもわかるので、それを見るとショックでした。
「Pik 9」(スペードの9)は、ドイツ語で、「Grün Neun」(緑9)と呼ばれています。そのため、驚いた時やショックだった時には、「Pik 9」(スペードの9)を思い出されて、「緑の9が出た!」と呼び出します。「あら、君は緑の9だ!」の「du」は「die 9」に対しての声掛けです。「Ach du grüne Neune!」 の代わりには「Oh mein Gott!」(オーマイガー)や「Huch!」(あら)と言ってもいいです。

実際に使用例を見てみましょう:

A: Ach du grüne Neune! (あれれ、緑の9だ!)
B: Was ist denn los? (どうしたの?)
A: Hast du die Telefonrechnung gesehen? Wer hat denn soviel telefoniert!
(電話料金の請求書を見たけど、一体誰がこんなに大量の電話をしたの?!)

Aさんは電話料の請求書をみて、高すぎて、ショックを受けました。
ショックの声出し表現として、「Ach du grüne Neune!」(緑の9だ!)を使いました。Bさんはそれを聞いて、何かよくないことがあったと思い、聞いてみました。

Ach du grüne Neune!はそこまで大変なことだけではなく、「oh my god!」と同じで、ちょっとでもびっくりした時などにも使えるので、フレーズとして覚えておくとよいですよ。

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