ロシア版シュレック?ロシア文学の元祖「ブィリーナ」の楽しみ方

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Всем привет! みなさんこんにちは。Ecomのユリヤです。

私はロシアで大学院に通っているのですが、この前新学期がスタートし、慌ただしい毎日を送っています。

私の専門は言語学なのですが、文学学科と一緒に教わる授業も多いです。

文学学科の「ロシア文学オタク」とともに日々を過ごすと、さすがに自分も興味がわいてきます…笑

そこで様々な文学作品を紹介したりしていたのですが、ロシア文学はあまりにも範囲が広すぎるので、歴史をさかのぼりながら少しずつ話してみたいと思います。

(私もそこまで詳しくないので、もし何か面白いロシア文学の裏話がありましたらぜひ教えてください!)

さて、今回はロシア文学を学ぶと最初に出てくる「ブィリーナ」についてのお話です。

ブィリーナとは、

勇者たちを称えた伝説の歌のようなものです。

特に書き手はいなく、口承で世代から世代へと伝わってきました。

そして文字が使われるようになってからは、記録もされています。

歴史的には一応、9世紀から13世紀の間に栄えた文学とされています。

まあ色々な民族や時代が混ざっているので様々な説があるのですが。

 

そして今回は、ロシア人なら誰でも知っている、ブィリーナに登場する勇者を紹介したいと思います。

それはイリヤー・ムーロメツ、ドブルィニャ・ニキーティチ、アリョーシャ・ポポーヴィチの3人です。

彼らのことは日本語のウィキペディアにものっていますが、キエフ圏のブィリーナに出てきます。

10数年前に、シュレックなどの昔話を今風のアニメにリメイクするトレンドがあったのですが、この時ロシアでは彼らを主役にしたブィリーナのアニメが作られました。

とても可愛らしくて、見やすいアニメですよ。

さっきも言ったように、この3人はロシア人であれば誰でも知っています。

このブログを書いている途中も、私の家へ遊びに来ている6歳の女の子が、私がミハイロヴィチ・ヴァスネツォフの英雄たちをパソコンで開いた瞬間に「あ!イリヤとアリョーシャと、なんだっけ…ドブルィーニャだ!」と言うのです。

「よく知ってるね!」と言ったら、「Три боготыря(三人の英雄)のコトくらい誰だって知ってるよ!アニメ見た?私全部見たよ!」だそうです。

ロシア語なので少しわかりにくいかもしれませんが、一言で表せば

「母なる大地を敵から守るロシアのヒーロー」

なのです。

ロシアではいまだに、がっしりした男性に対して

”боготырь”(バガトィーリ)みたいね(=英雄のようね)

という褒め言葉があるくらいです。

これを言われたら、男性は大変嬉しくなります。

 

ロシア版シュレック?ロシア文学の元祖「ブィリーナ」の楽しみ方

 

余談ですが、この3人を観察すればロシア男性の性格はなんとなくわかるので、女性の皆さんはやってみましょう(笑)

むっつりしていて、体はデカいけど心は無邪気で、力持ちで優しい感じ。

そんな風に私は思うのですが、あなたはどうでしょうか…。

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