Всем привет! みなさんこんにちは。Ecomのユリヤです。
前回、ドストエフスキーのオーディオを聞きながらパズルをするのが日課と書きましたが、今度はトルストイの『戦争と平和』を聞いています。ちなみに4冊ある内の1冊目の前編で7時間32分48秒です。×2×4だから…まあ、しばらくは続きそうですね(^^♪
文学紹介のブログを書くたびに言い訳をつぶやいている気がしますが、今回もまた…文学者ではない私にこんな大物の紹介は難しいです…。ということで、ロシア人がトルストイに対して感じていることをメインに書きたいと思います。
まず、ドストエフスキー同様、ソ連時代に中心的に研究された作家です。これは彼が、領主と農民という関係は「人間は平等である」という考えに反するから良くないと考えていたからです。彼は貴族の生まれですが、自ら畑を耕し素朴な生活をして、家族にもそれを求めました。二人とも、貴族階級の腐敗をたくさん見てきたのでしょうね。
トルストイはロシアの学校で必ず読まされるので、全員知っていることは知っています。映画化された作品も多いですしね。
ただし、好んで読んだかと言うと、それは別問題です。と言うのも、有名な大学を卒業し今は教授になっている方の中でも意外と多くの人が、「ありゃ長いから好きじゃないね」と言っいるくらいです。「だらだら書かれているのが気に食わん!」と言う表情をしています。
また、私の周りも「論文に必要だったから1か月で全部読んだ」とか「宿題だったから、まあ読んだっちゃ読んだね。うん…。」と言った感じです。
こんな話を聞くと、正直あまり読む気はしないですよね?現に私がそうでした(笑)
しかも、落としたら人を殺せそうなくらいの厚みがある本です。読むには相当の覚悟が必要です。
НО!!!(しかし)です、みなさん。今のところではありますが、トルストイはなかなか面白いのですよ。
前回話したようにドストエフスキーが個人の内面を深く掘るのならば、トルストイは当時の日常を淡々と描くことで逆に私たちの心を動かします。
ドストエフスキーが「極限まで書き切る」作家なら、トルストイは「極限まで省く」作家なのです。登場人物が感じている気持ちにはあまり触れず、そこは読者の想像力に任せます。そして次々と巧みなストーリーを展開していくのです。この魅力は、読み進める内にわかりますよ。
また、(ちょっとレベルが低くて申し訳ございませんが)、個人的に一番面白いのは当時の礼儀作法やテーブルマナーが細かく書かれている点です。これだけの大作だからこそ、一冊の本の中にも注目する点は人それぞれなのです。
例えば以前紹介したロシアの人気作家ボリス・アクーニン先生はインタビューでこんなことを言っていました。
「『トルコ捨駒スパイ事件』という小説を書く時、奥さんと『戦争と平和』の話をしたのだが、別の小説の話をしている気がしたんだ。と言うのも、私は恋愛に関するシーンはすべて飛ばして戦争のシーンばかり読んでいたのに、奥さんは戦争のシーンを抜かして恋愛のシーンを読んでいたからだ。」
このエピソードから、彼は「女の子も面白く読める戦争小説を書こう」と決めたそうですよ。
ということで、皆さまも少しだけ勇気を出してトルストイの世界に入ってみてはいかがでしょうか♪
One thought on “ロシア人も読まない!?トルストイの魅力って何なの?”
ナボコフの『ロシア文学講義』を読むと、ドストエフスキーを滅多クソにけなしている一方でトルストイは高く評価していますね。
私自身は、ドスト氏の方が圧倒的に好きです。トルストイは長いわりには突っ込み不足で退屈に思えます。最近『アンナ・カレーニナ』を再読しましたが、やっぱりダメでしたね。
まるまる削除してしまってもさして支障がないと思われる部分が沢山あると思えましたし、それらの多くが無駄に長い。Levinの結婚式のゴタゴタ、ニコライの死、Kittyの出産。もういい加減、分かったから先に進んだら、と言いたくなりました。
作中さまざまな議論が出てきますが、みんな浅薄すぎです。AnnaとDollyの避妊問答なんか、もっと展開すれば面白くなったのに、やはり追求不足でしたね。