ドイツ語の慣用句:Auf dem Schlauch stehen (ホースの上に立っている)

Guten Tag! お元気ですか?イーコムのユリアです。今回はドイツ語の慣用句を紹介したいと思います。今日のことわざは、自分に対しても使えるし、相手に対して使ってもいいものです。失礼になるところもなく、安心して言えるものです。紹介するおもしろい慣用フレーズは、「Auf den Schlauch stehen」です。

直訳:ホースの上に立っている
意味:分かるのが遅い、理解が遅い

「Der Schlauch」は「ホース」で、「stehen」は、動詞の「立てる」で、「auf」は「その上」となります。
このため、「auf dem Schlauch stehen」を直訳すると、「ホースの上に立っている」となります。

では、ホースの上に立っている状態とは何なのでしょうか?このフレーズのイメージを膨らませてみてください。

朝、庭の植物に水をやろうとします。ホースを準備して、水を出そうとしますが、どんなにも水栓を回しても、水はでません。その理由を調べてみて、ちゃんとそのホースは水栓とつけてあるか、どこかに穴が開いているか、断水があるか、いろいろ調べても、原因がわかりません。もう諦めたほうがいいと思うところに、子供が、「ねぇ、あなたはホースの上に立っているよ!」と教えてくれます。ホースを踏んでいたから、水がでませんでした。とても簡単な理由で、まったく理解ができませんでした。そのため。「auf dem Schlauch stehen」は、分かるべきであるのに、「理解が遅い、鈍い。」という意味になります。

それでは、例文を見てみましょう:

A: Hast du die Aufgabe immer noch nicht verstanden?
(こちらの問題はまだわかっていないの?)
B: Ich stehe im Moment auf dem Schlauch. Bruchrechnung war noch nie meine Stärke. (今、私はホースの上に立っていますよ。分数計算はもともと得意ではないですし・・・。)
A: Na gut, ich erkläre es dir noch ein Mal. (わかった。もう一回説明してあげるよ)

この会話では、Aさんは問題をどれだけ説明しても、Bさんは、わかってくれない状態です。理解するべきなのに、あまりにも理解が遅い状況に対して、Bさんは、自分に「Ich stehe auf dem Schlauch」を使っています。この言い回しには、『理解が遅くてごめんね!もう一度説明をしてほしい』といった意味を含んでいます。

他の人にたいしても、「Du stehst auf dem Schlauch」(あなたはホースの上に立っている?=あなたは理解がおそい?)が使えます。 日本語だと、厳しく聞こえますが、ドイツ語には、失礼なことわざではないので、自由に使っても大丈夫です。どうですか? イメージとともに慣用フレーズを覚えてみるのも、面白いものですよね。ぜひ機会があったら、今回のフレーズ、会話の中で使ってみてくださいね。
授業中、わからない時、自虐的に使ってみるのもありなフレーズですよ。

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