こんにちは、Ecomのオルファです、今日もまた、新しいフレーズを紹介したいと思います。今まで色んな名文を理解していただきましたが、今日の言葉は特にアラブの心理を明らかにするポイントがあります。
このフレーズは、ぜひ私から日本の方に紹介したいです!少し長いですが、最後まで読んでくださいね^^
第47回
من لا خُـلُـقَ له لا دين له
メン・ラ・コロカ・レフ・ラ・ディン・レフ
(倫理のない人には宗教もないべき)
★単語★
(メン)من =この人、誰
(ラ)لا=~じゃない、違う(否定)
(コロカ)خُـلُـقَ=倫理、道徳
(レフ)له=(この人)には
(ディン)دين=宗教
皆さん、どういう意味かわかりましたか?「倫理のない人には宗教もないはず」という言い方は、現在の世界で発生している色んな社会現象に応じていますね。
現在、イスラム教徒は世界の22%、約16億人いると言われています。ただ、1人が悪いことをすればそれがニュースで広まって、イスラム教の全員に悪い影響があります。それは私としても、とても悲しいことです。
ただ、宗教へ入るためには何の試験もありませんよね?(笑)何を信じるかは、自分で決めることです。なので、自分で決めたことで他の聖徒や、他の国に住んでいる人に損をさせるのは非常に悪いことです。止めて欲しいですね><
この名文は宗教に入る前にまず、人間として道徳を身につけることの大切さを教えてくれます。まずは頭で合理的に考えて自分の倫理を高めて、より良い人間として生きようとすることが大事です。自分が住んでいる社会の根本的なルールを分からないまま、矛盾した行動、おかしな態度、方向を全く気にしない生き方のままで宗教に入ると、とんでもないことになるでしょう?何より、それは自分が入る宗教にも悪い影響を与えます。
アラブ世界では宗教がとても大事で、ほとんどの人がイスラム教やキリスト教やユダヤ教などを信じています。なので、その子供もいずれかの宗教をフォローするのは当然です。ただ、ある宗教の教徒になることは、あるサッカーチームを応援することとは全く違います。宗教の聖徒になった人は、一人一人がその宗教の代表になります!だから、他の人に対して皆が重い責任を持っています。悪いことをしたら同じ宗教の人には特に悪影響があり、宗教にマイナスの結果をもたらします。
なので、アラブ人はよく「自分自身を改善し、優れた人間になってからグループの代表になれば良い」と言うためにこのフレーズを使います。
もちろん誰にでも短所はあるので、「完璧にならないと宗教を理解できない」という意味ではありません。ただ、宗教に限らず人を代表する時には自分がどういう人で、社会から見て良い行動が取れているのかを確認しましょう。
また、アラブ人は宗教を、「自分の生活を改善させるために、社会の色んな場に当てはめる哲学」と思っています。そのため、まずは人として身につけるべき根本的な倫理が必要です。だから、皆の迷惑になったり、社会に害を及ぼしたりする人は間違っています。心を改善させるための宗教のはずなのに、それを利用して悪いことをするのは完全におかしいです。倫理を身につけていない人は、逆に宗教に入ってほしくないですよね?
この名文では、聖徒になる前に人間として生まれたのだから、人間らしく社会に対して正しく行動するのが最初のステップであると言っています。
以前このブログで紹介しましたが、ブラジルで行われたサッカーの試合で日本の応援団がとっても優れた態度で、しかも綺麗に掃除をしていたことが話題になりました。これはアラブ世界でとっても感動されて、SNS上に「宗教がないのに礼儀正しい日本人」というハッシュタグが現れました。そのハッシュタグは、この名文を参考で作られたんですよ!
皆さん、今日の名文はいかがでしたか?逆に、一人だけの行動を見て考え方を決めないでくださいね。色んな人に会うことで、意見は変わることもあります。これからはイスラムの美点も、メディアで出てきたら嬉しいですね^_^