こんにちは~。イーコムアラビア語のオルファです!
皆さん、今日はイスラム教にとって特別な日ですが、何のことだかわかりますか?
今日はイスラム教の預言者、ムハンマド(صلى الله عليه وسلم)の誕生日です!キリストの誕生日12月25日は知っていても、ムハンマドصلى الله عليه وسلمの誕生日は知らない人が多かったのではないでしょうか?
アラビア語ではこの日を المولد النبوي(アル・マウリッド・アンエベウイ:預言者の誕生日)と言います。つまり、イスラム教のクリスマスですね^^
この日はアラブ世界のどの国でもお祝いをしています。イスラム教徒の大事なお祭りです!
ムハンマドصلى الله عليه وسلمの誕生日は正確にはわかっていませんが、ヒジュラという出来事があった日(622年7月16日)を記念日にしています。また以前お話したように、アラブでは太陰暦が伝統的に使われていたので、毎年日付が変わっていきます。(太陰暦だと1年は354日です。)
ということで、2014年は1月14日がムハンマドの生誕祭の日になります。
そこで今日は、この日の流れを説明させて頂きたいと思います^^
この習慣は1000年以上前から存在するらしくて、エジプトのカイロ、ファーティマ朝という王朝で始まったそうです。
この日は元々、パーティーなどはあまりやらず、ただムハンマドصلى الله عليه وسلمのことを思い出す日です。アラブ世界ではほとんどの国でこの日は休日となります。
ただ現在では、宗教に関するお祭りではなく、アラブの伝統や文化に関するお祝いと考えられています!なのでアラブ地域ではイスラム教以外の、どんな宗教の人も家族で集まって、料理を作ります。モスクなどへ行く機会というよりも、アラブ文化を祝うために家族で集まる機会だと言えます。
例えば、チュニジアではこの日しか食べられない料理があります!私も周りのチュニジア人と同じく、毎年 المولد النبوي(アル・マウリッド・アンエベウイ)の日には家族全員で集まって晩御飯を食べます。その時には必ず、このスペシャルな料理が出てきます!
それはعصيدة الزقوقوアッシダト・ズグーグーという料理です。今日しか食べられない料理なので、紹介したいと思います!
عصيدة الزقوقوアッシダト・ズグーグーはチュニジアのデザートです。材料は主に、潰されたクリーム状のアレッポマツ(地中海に自生するマツの1種)です。
その上に牛乳のクリームをのせていって、最後に潰されたナッツ(クルミ、ハシバミ、クリなど)やバラの水などをかけていきます。とてもシンプルなのですが、材料の量や割合によって味がかなり変わります。また飾りも自由なので、家庭によって色々な味や見た目の عصيدة الزقوقوアッシダト・ズグーグーができます!
そのため皆、親戚や友達の家に訪問してعصيدة الزقوقوアッシダト・ズグーグーの交換をします。だからチュニジア人はこの日が大好きです!
私は昔、子供の頃にお母さんに「アッシダト・ズグーグーは美味しいのに、なんでアル・マウリッド以外の日には作らないの?今作ろうよ」と言ったことがあります。そしたらお母さんに「いつも作ったら、飽きちゃって面白くないでしょう?伝統を守らないとね。」と言われましたね
ほとんど同じ材料なのに、毎年違うデザートになるのは不思議ですよね?これはアラブ人が、「伝統を守りながら、個性を出そう」という考え方を持っているからですね^_^
次に食べることができるのは、来年ですね~。早く来ないかな~(笑)
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