こんにちは、お元気ですか?Ecomアラビア語のオルファです。
今日紹介するアラビア語名文は、仕事の場で使えるフレーズです。
第37回
إذا أردت أن تطاع فأمر بالمستطاع
イダー・ウレデタ・エン・テターフ・フェ=アマル・ベル=ムステターフ
(相手に従ってほしいなら、可能な命令をしましょう)
単語
إذا(イダー)=もし
أردت(ウレデタ)=欲しかったら
أن(エン)=これ(次のこと)
تطاع(テターフ)=命令通りにしてもらうفأمر(フェ=アマル)=そして命令して
بالمستطاع(ベル=ムステターフ)=可能なことを
「إذا أردت أن تطاع فأمر بالمستطاع」を直訳すると「あなたが不可能な命令を発したら、相手は従わないに決まっています」となります。
この名文は、自分の立場やステータスを利用して勝手な行動をしないように、という意味が込められています。権力のある人は、どうしてもその力を使いたくなってしまいますよね?地位が高ければ高いほど、下にいる人の意見を無視して、勝手に色々命令していく…。こういっった傾向は、会社でも国でも、色んな所でよくありますよね。周りから文句は絶対に来ないと決めつけて、勝手に命令してしまいます…。
このような命令がエスカレートしてしまうと、完全に無理なことを頼むようになります。例えば絶対に短期間じゃできない仕事でも、自分より立場が下の人には、事情を無視して頼んでしまいます。
そうすると、頼まれた人からはどんな反応があるでしょうか?無理にでも精一杯頑張る人もいますが、気が落ちてしまう人もいますね。そして最悪の場合は、怒ってしまいます。
アラブ人はこのような場合、「そもそも不可能な命令をして、相手にどうしてもらいたいの?」と言います。相手がどれだけ偉くても、わがままに行動すれば嫌われるのは当然ですよね?文句を言わないことと、賛成することは違いますからね。
ちなみにアラビア語で「従う」と「可能」は、元々同じ語源です!「ムステターフ(可能)」という言葉から「テターフ(従う)」という言葉が出来ました。
つまり、アラビア語で「可能である」という表現は「従うことが出来る」という意味です。なので今日の名文は、アラブ人にとっては当たり前のことですね^^