皆さんこんにちは。Ecomのolfaです!今回はアラブ遊牧民の文化である、「アル=タゴルーダ」(”Al-Taghrooda” التغرودة)という詩朗読について紹介します。この「アル=タゴルーダ」は、2012年に世界無形文化遺産として新しく登録されました。オマーンとアラブ首長国連邦にある砂漠地域に在住する、ベドウィン族というアラブ人の遊牧民による詩です。ベドウィン族には、ラクダに乗って砂漠を縦断する時に即興で詩を演奏する風習があります。
この風習は元々、砂漠での長くて辛い旅の最中に、旅行仲間やラクダに勇気を与えるために詩を歌いあったことが由来です。現在では詩の形式も決められてきて、ベドウィン族を代表する文化になりました。実は、「アル=タゴルーダ」の詩の形式は、日本の俳句に似ているのです!面白いですね。
「アル=タゴルーダ」は短い形で、詩が必ず7行以内の長さになります。
また、詩が会話の形をしています。最初の人が詩のテーマを出して、他の人が、押韻などのルールに従いながら答えていきます。短い形の詩になるので、言葉の正確さや響き、文法の作り方がとても大事になります。詩でよく使われる言葉は、諺になったりします。
詩のテーマは、グループ内での生活のことや、愛情や友情、ユーモアや社会問題など、色々なものがあります。
「アル=タゴルーダ」は、男性女性はもちろん、人数も関係なく楽しめます。違う旅行者のグループ同士でやることもあります。
一番大事なことは、みんな自分の言いたいことを遠慮せずに表現することです。そうすることで楽しい時間を過ごすだけでなく、みんなの仲も良くなります。
おまけ:アラビア語プチ講座
「国連」:(ユーネスコ)يونسكو
「無形文化遺産」: (アル=タラフ・アル=ファカフィー・ガイル・アル=メーディー)التراث الإنساني الثقافي غير المادي
「アラブ半島のベドウィン族の詩」:(アッシェエル・アル=ベデウイ・アル=ガリジー)الشعر البدوي الخليجي
アラブ圏には他にもたくさんの詩歌の文化があるので、他の地域の詩についてもまた今度話したいと思います!
ではまた~^_^
2 thoughts on “アラブ地域の世界文化遺産「アル=タゴルーダ」”
アラビア詩の本が本屋になくて、インターネットで調べていました。
アラビア語を始めたばかりですが、いつかアラビア詩をつくってみたいです。
参考になりました。
また見に来ます。