ドイツのラテン語教育事情

staff02皆さん、こんにちは!お元気ですか?Hier ist Julia von Ecom.
皆さんは、『ラテン語』という言葉を知っていますか?
ラテン語は、昔のローマ帝国の公用語だった言葉で、今はバチカン以外の国では聞くことも、見ることもありません。
ラテン語は、日本でいうと、古文や漢文のようなものかもしれません。
そんな古い言葉ラテン語ですが、EU連邦では、第2外国語で、日本語などと同等に習うことができる外国語科目となっています。
とくに、お医者さんや、法律の専門家は、ラテン語を必ず習うことになっています。
どうしてこんなにラテン語は、ヨーロッパ圏内で学ぶ機会が用意されているのでしょうか?
いくつかの理由がありますが、大きなものとして、
ラテン語は単なる一言語教育のツール以上のものだと考えられているからです。
1. 歴史教育として:
ヨーロッパの言語はラテン語の本があって、ラテン語の文法と単語を習うと、自分の国の言語の意識を深くすることができて、他のヨーロッパの言語も勉強しやすくなるようです。
2.ヨーロッパ言語の基礎:
ラテン語はすべてのヨーロッパ言語の基礎となっているので、例えば、ドイツ人にとって、ラテン語の基本があれば、スペイン語・イタリア語・フランス語などは勉強しやすくなります。
3.論理学として:
ラテン語はとても論理的な言語で、言葉以外の一般的な考え方もロジカルになるだろうとの考え方があります。
4.医師や法律家:
大学でも法律やサイエンスなどの専門を習おうとしても、ラテン語の教育が必要とされています。 専門な単語はラテン語で、ラテン語の意識があれば、専門も勉強しやすくなります。

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ヨーロッパのお医者さんや法律の専門家は、必ずラテン語の勉強を義務付けられています。
そんなラテン語ですが、ドイツは、EUの中でも最も力を入れていたりします。
まず、他の国では、第2外国語としかラテン語を選択できないですが、ドイツでは、日本でいう、英語などと同等の第一外国語として、ラテン語を選択できます。
ですので、ラテン語をメインの外国語として取り、英語を第2外国語という選択肢もあります。
ちなみに、私は、第一外国語は英語、第2外国語はラテン語を取りました(子供の時獣医になりたかったことがあったからです)。
そして、ドイツでは、大学入試のセンター試験にあたる試験で外国語のラテン語選択ができます。
でるので、Gymnasium(センター試験受けることができる高校)で教えられていたりして、高校生も学んだりしています。

そんなラテン語教育に力が入っていたドイツですが、最近ラテン語はドイツでも人気がなくなってきています。
EUの教育システムによって、ラテン語は第3の言語になって、大事さが落ちてきています。
しかも、ラテン語は結構学習が大変な言語なので、ラテン語の先生になろうとする人もどんどん少なくなってきて、先生が足りていない状況です。

私自身ラテン語を勉強してきた経験から、ラテン語は学習の1つとして残ってきてほしいと思ってきました。
例えば、以前イタリアなどに旅行をするときがあり、ラテン語の知識によってちょこちょこあちらで使われていた言葉が理解できました。
そういう点はよかったですが、ただ、実際には使えない言語なので忘れていきます。したがって学生たちにはあまり無理に勉強させなくてもいいのかなと思い始めてもいます。
みんなさんの中にも、ドイツ語や、フランス語、イタリア語などヨーロッパの言語を学習する人がいると思いますが、ラテン語の学習はどう思いますか?
日本で挑戦した人はいますか?
いたらコメントくださいね。またラテン語学習について興味がある人でも書き込みしてみてください。

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