ドイツの特別なコーヒー: Der Pharisäer (パリサイ人)とは?

Guten Tag! お元気ですか? イーコムのユリアです。ドイツへ旅行すると、もちろんドイツ名物を楽しみたいですね。
今回は、いつも紹介するドイツ料理だけではなく、ドイツっぽい現地の飲み物の紹介です。 それは、北ドイツの飲み物、Der Pharisäer (パリサイ人/ファリサイ人) です。

 

「パリサイ人」というのは古代ユダヤの宗教を信じている人たちのことです。ただ、正しくは「パリサイ人」とは差別用語らしいです。ドイツ語でパリサイ人=「偽善者」とのイメージで、偽善ぶっている人によく使われていました。では、どうして今回紹介する飲み物は「偽善者」の名前で呼ばれるようになったのでしょうか?

まずは、Der Pharisäer (パリサイ人)の飲み物は一応何かを見ましょう。
正体はコーヒーです。ただのコーヒーではなく、砂糖で甘くし、4mlのラム酒で味付けさられた濃いコーヒーです。 通常生クリームを上にのせます。パッと見は、Irish coffeeや日本のウィンナーコーヒーと似ています。とってもおいしそうですね。
ですが、なぜ「偽善者」でしょうか?

19世紀の北ドイツには、とっても厳しい、禁欲的な牧師がいました。彼がいる時は、お酒は飲まないようにしました。ですが、ある農耕者は、その牧師が居ても、お酒を飲みたくて、お酒を隠した飲み物を作ろうとしました。まずコーヒーの中に、ラム酒を入れます。ただラム酒は蒸発すると酒臭いので、そのコーヒーの上に生クリームを乗せて、アルコールの匂いが空気に出ないようにカバーしました。 もちろん牧師さんには、普通のコーヒーを出しました。しかし、ついに牧師さんにそのアルコール入りがばれる時がきます。
今まで騙されていたことに牧師が怒って、「Du Pharisäer!」(あなたは偽善者だ!)と呼んだようです。 その時から、ラム入り生クリームコーヒーは、Pharisäer (パリサイ人)と呼ばれるようになりました。

面白い話ですね!
もしドイツに行けなくても、こちらの飲み物は、コーヒー、ラム、砂糖、生クリームでとても作りやすいので、ドイツの名物が日本でも楽しめます。ぜひ飲んでみてくださいね。でも、飲み過ぎには注意してください。

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