小池百合子東京都知事が、所信表明演説の時、古のケインズの言葉を引用し、”Wise spending”という経済用語を使っていました。
簡単に言うと文字通り、「賢いお金の使い方」という意味です。
今回は、子供の教育にかけるお金の使い方やコストメリットについて少し触れてみたいと思います。
私立 > 公立 ?
一般的に、日本では、お金があれば私立がいいけど、予算がないから、公立。
というのが一般的な判断だと思います。
欧米では圧倒的に、私立>公立という教育レベルが愕然とあるわけですが、
ここ日本では、(世界的に見て)公立の教育水準はそこまで低くはないので、公立校でよいのではというのが最近の私の一意見です。
当校の生徒様の大半が、私立校やインターなどで申し訳ないですが、そこまで毒づいて書いていないので、どうかお許しください。
では、どうしてそう思うのでしょうか?
私立校だと名門大学に強い?!
東大、慶早、旧帝大といった大学に入るには、一部の公立をのぞけば圧倒的に私立が強かったです。私立ではカリキュラムが自由に組めて、中高一貫ならば、中学時代に高校のカリキュラムを全て終える早期教育カリキュラムでやっていたりします。
ですので、
私立=名門大学入学に強いは真実です。
しかし、時代は変わってきています。
名門大学に入るのが目的なら、英語ができるだけでOKになると言っても言い過ぎでない世の中になってきています(個人的にはよくないと思いますが・・・。)。
大学ではグローバル認定校になると補助金がたくさん出るので、英語での授業や、外国人教授の割合を増やし、英語特定入試や推薦の割合を高めています。
英語以外の科目がそこそこであったり、たとえなくとも、英語を武器にしていれば、大幅な加点をもらい、推薦や一般特例入試で、東大や慶應、早稲田、旧帝大に入るのは容易くなってきています。
詳しくは・・・
ですので、私立にお金をかけるのも1つのよい方法ですが、
今の時代、それより、英語に絞ってお金をかけた方が、有名大学に入る費用帯効果は、非常に高いと言えます。
私達の頃でも、英語ができると有利と言われていましたが、現在や将来はもっと有利になってきています。(個人的には賛同しかねますが・・・。)
ただ、英語を得意にして簡単に名門大学には入れれば、浮いた時間で、親にも反対されず、子供の別の好きな事(趣味や旅行etc)に費やせれるので、それはそれでいいのかなと思っています。
ちなみに、”名門大学に入ることっていいこと?”
という疑問があるかもしれませんが、私自身、慶應大学を卒業してよかったと思うことは多々ありますし、出ていないよりその後の人生で楽ができます。
ただ、それには、当時一般入試が主流でしたので、やりたいことを抑えて、ほとんどの時間を勉学に打ち込む時間的コストを消耗したのがデメリットでした。
*海外の大学という話もありますが、難易度だけで言うと、学力+お金 と2つの要素が絡んできます。
例えば、ハーバード、スタンフォード、オックスフォードにしても、こうした私立校は、寄付金をいくら積んだかなども、入学や卒業に影響が出ますし、大学というより、中の学部によって、卒業までのハードさは変わります。
MBAやロースクールと、教育系では、同じハーバードでも全然レベルが違います。
私立校のよい点
ちなみに、
今や、私立校はコスパが悪いのか?
と言えば、そうとは言い切れないところもあります。
私立校では、
育ちのよい、優秀な子供が集まります。
研究によれば、子供の成長に最も影響を与えるのは、
1-2歳年上の子供で、
次が、同年代の子供で、
3番目が親だそうです。
ですので、子供の健やかな成長を考えると、私立校が公立校よりBetterな選択なのは間違いありません。
実際、私のいた慶應大では、慶應幼稚舎や慶應N.Y校からの内部進学が3割くらいいました。
一般試験で入った私としては、当初、試験なしの彼らを馬鹿にしていましたが、接してみると、私立ならではの洗練された教育システムからか、彼らの筋の良さからか、見直し、学ぶことが度々あり考えを変えました。
ですので、まとめますと、
・よい大学に入れるためであれば、英語さえ得意にしておけば、公立も私立も大差はなくなってきた。
・私立には、私立のよさがやはり存在していて、やはりまだ一考に値する。
というものです。
参考にしていただければと思います。