IQよりも重要な自制心
マシュマロ実験(The Marshmallow Test)というのをご存知ですか?
アメリカの心理学者が実施したもので、自制心やセルフコントロールを測る方法の1つとのこと。
実験は簡単で、
マシュマロを1つ、皿の上においてあげます
「10分後に戻った時、マシュマロを食べずに我慢できていたら、もう1つあげるから、その時2つ食べていいよ」
と約束します。
そして、10分後に戻った結果、
食べずに我慢していた子
と、
食べてしまう子
をマークして、その後を追跡調査したところ、
我慢していた子のグループの方が、我慢できなかった子のグループに比べてアメリカの大学入試試験SATがはるかに高かったとのことです。
この差異は、IQ(知能指数)などよりも格段に大きく、
自制心のあるなしの習慣が学習結果に大きく寄与した
とのことです。
実験の注意点として、
・実験部屋には気が散るものを置かず、もちろんTVやスマホも見せない。
・年齢は、4歳以上の子供が適切で、年齢が高くなるほど自制心は強くなる
・マシュマロではなく、マカロンや、チョコ、いちごなど、その子供の好きな別のものでも代用可能
とのこと。
もし興味がある人は、我が子に遊び気分で試してみてもいいのかもしれませんね?
そわそわして勉強が落ち着かない場合
ちなみに、我が子の反応結果がよくなかったとしても落胆されないでください。
研究者グループによると、
A. 訓練で自制心は育てられる
B. 刺激をうまく取り入れることで、自制心を高められる
そうです。
Aの訓練については、普段の甘やかしを減らすのがポイントです。
もちろん、小さなお子様の場合、甘えてくるのを受け止めてあげることは大切です。
しかし、我がままな要求を、『はい』『はい』と聞くのは、
甘えの受け止めではなく、
”甘やかし”
になるので、そこの線引きが大切です。
Bの刺激を活用については、
体を動かすであったり、
映像(TV)であったり、
別の刺激が用意されていれば、マシュマロの短期誘惑を防げ、忍耐を保てるというものです。
そわそわして勉強がうまくできない子には、
勉強のスタイルを変えて、昇降デスクを使って、立って勉強したり、マルチメディア学習も取り入れてみたりするのもよいと思います。
ちなみに、『自制心の訓練』ですが、
度が過ぎると老化を促進するという報告もあるので注意です。
例えば、貧しく生活が苦しい家庭環境の子は、高いセルフコントロール力をもっていることが多いですが、行き過ぎた場合、細胞の老化が早いとのことです。
ですので、
一概に、自制心が高い、低い=その子にとって幸せ、不幸せというのは、定義しにくいです。
ただ、1つ言えるのは、
語学の上達は他のものと違って長期戦です。
語学学習にセルフコントロール(自制心)は、ある程度必要になってくるのは、正直なところです。
もちろん、当校では、皆が長く続けられるように、なるべく楽しく学習できるように工夫しています。