Всем привет! みなさんこんにちは。Ecomのユリヤです。以前も少し触れましたが、私はただいまオペラにはまっています。芸術の秋モードなので、本日はとっても素敵なロシア映画『エフゲニー・オネーギン』の紹介をしたいと思います。
この作品は「ロシア文学の父」プーシキンの韻文小説を、チャイコフスキーがオペラにしたものです。かなり豪華な面子ですね。このオペラは世界でも非常に人気で、ロシアでも外国でも何度も映画化されています。
私が今回これを紹介する理由は、ロシア革命以前のロシアを本当に素晴らしく描いているためです。ロシア文学に興味はあるけど、ドストエフスキーはちょっと長いし…という方は、是非この映画を観て、ロシア帝国時代へタイムスリップしていただければと思います。
さて、あらすじはWikipediaさんに任せ、私はロシア人として注目してほしい所をピックアップしてみます!
実際に映像を見ながらチェックしたほうがわかりやすいと思うので、ご覧になりたい方はこちらをどうぞ。
第一幕
第1場:ラーリン家の庭
ここではラーリン家のベランダやお嬢様方がピアノを弾いている様子などが見られます。このシーンは、当時のロシアの田舎貴族の様子をとてもよく映し出しています。また、ロシアの自然が綺麗に描かれているのも見どころです。
第2場:タチアナの寝室
貴族とその家来の関係がわかりやすく、時代を感じさせます。また、女性が来ている衣装はロシアの田舎で一般的なもので、ロシアのマトリョーシカ的な柄に興味がある方は要注目です。
第3場:ラーリン家の庭の一隅
このシーンでは、今でもロシアの子供が学校で覚える詩の定番である、タチアナの手紙が読まれます。これはいわゆるラブレターで、貴族の令嬢であるタチアナがやってはいけないことでした。高貴な身分だから、この行為は恐れるべき恥であったはずです。そのことが逆に、彼女の想いを表しています。このラブレターは、いまだにロシアの恋人たちの間で囁かれるほど、情熱たっぷりの内容です。
“Я к вам пишу — чего же боле?”
(私はあなたへ書きます。もうそれでおわかりでしょう。)
という有名な言葉で始まるこの恋文は、貴族でありながら男性に手紙を書くだなんて、何も言わなくてもラブレターだとおわかりでしょう?という意味合いです。
第二幕
第1場:ラーリン家の広間
こちらでは、舞踏会を通じて当時の美しくしなやかな衣装をたっぷり見せてくれます。なので、思わずプリンセス気分になってしまいます(笑)
第2場:水車小屋・冬の早朝
この場面では、決闘という当時の社会を理解するには不可欠な文化が登場します。とても切ないシーンですが、実はプーシキン本人も決闘で亡くなっています。それを考えると「今の時代に生きていてよかったなぁ」なんて思っちゃいます。
第三幕
第1場:サンクトペテルブルクの大舞踏会
ここは、苦しみを忘れることなく旅を続けたオネーギンがサンクトペテルブルグに戻るという場面です。このシーンでは、田舎と都会の舞踏会の違いを見られるのでなかなか面白いです。第二幕第1場と比べてみてください☆
第2場:グレーミン公爵邸の一室
いよいよラストシーンですが、これはロシア女性憧れの場面です!タチアナがオネーギンをふって、映画は幕を下ろします。
『エフゲニー・オネーギン』は、いまだにロシア人に愛され続けている、美しい恋の物語です。私の解説はともかく、映画は本当に素晴らしいので、ぜひ「芸術の秋」のお共にどうぞ♡